世界中で作られるお茶の種類は数千種類にも及びます
例えばこの写真、グラスに入った薄茶色と緑がまざったお茶、ヒマラヤ山脈のふもと、果樹園に囲まれた畑で育てられ、春に摘まれたもので、青いオレンジのような香りが立ち昇り、若草のようなフレッシュな味わいが口の中に広がる魅惑の風味をもっています。
例えばこのお茶は、あざやかな緑色、有機栽培で丁寧に育てられた日本茶で、お湯を注ぐと龍のように広がりながら摘み立ての花のような香りと、渋みのないスムースな口当たりで身も心も癒してくれます。
このお茶は、農家が畑の端にはえている木蓮(モクレン)の花を摘み取り、その生の花の香りを手作業で自園の紅茶に移した手作り品で、青りんごのような香りとフルーティーで甘い味わいをもっています。
自然環境によって、人の手や想いによって、歴史的背景によって、お茶は様々に形を変え、一つの素材で通常の植物では考えられないほど多くの傑作が日々生まれています。
しかし日本の日常生活の中で実際に出会うお茶の種類はほんの数種類
私たちは日本茶・紅茶・中国茶などのジャンルにこだわらず、この日々生まれてくる奇跡のようなお茶の数々を、毎日の暮らしに取り入れられるスタイルで紹介することを使命としています。
お茶をギフトでいただいたり、お土産でもらったりしても結局飲み切れずに余らせてしまうこと多くないでしょうか?
いいお茶を飲んでみたいけれど、その価格の高さや量の多さに買うのをためらってしまう事もあると思います。
15年以上お茶専門のバイヤーとしてを世界中を回って、ドリンク用に大量生産されるお茶から、高い山の中で職人が手間ひまかけて作りあげる最高級茶まで様々なお茶を見てきて、気づいたことは
「良いお茶はごく少量で、しかもいれ方をシンプルにしてもその本領を発揮する。」
です。
もちろん、世の中にはおいしくお茶を楽しむためのノウハウが無数に紹介されています。
茶葉をたっぷり使用して茶器をあたためて、決められた分数をしっかり守って、所作も美しく…
確かにそうしたいれ方で得られる風味の良さ、美しさ、感動はあり、お茶が好きな方にとっては最高の時間を過ごせる方法ともいえます。
しかし、お茶を素材として見続けてきたバイヤーの私にとっては、本当においしいお茶は見た瞬間から語りかけてくるものであり、茶碗に放り込んでお湯をかけるだけでも大きな感動を与えてくれるものでした。
いれ方によっておいしかったりそうでなかったりするのではなく、ただお湯をかければおいしさの凝縮したお茶はただただすごくおいしい。しかも茶葉の量はひとつまみで十分。
世界で作られるそんなお茶たちを、もっと日常の中で楽しんでもらいたい。
そんな想いでこのMATRAを始めました。
一部のお茶をのぞき、MATRAが取り扱うお茶には特別な茶器は使用しません。
使用する茶葉もたった1.5g
たった一つのグラスに一つまみの茶葉、後はお湯を注いであとは飲むだけです。
販売する商品は、手に届きやすい1000円代になるべくそろえ、グラスに入れる方法ならそれで10回は楽しめる量にしています。
日常を変えてくれる、香り豊かで渋みのない、お湯を注ぎ足せば何度も楽しめるすばらしい世界各地のお茶を、枠や作法にとらわれず、フラットに、自由に楽しんでみませんか?